わがままをカタチにした
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「理想は家族の息づかいを感じられる家。家族が集まる場所は仕切りをなくして、一体感のある空間を作りたかった」。しかし、Wさまが最初にぶつかった問題は、建築予定地の敷地形状。両隣りを建物に挟まれた南北に細長い土地だった。「そのまま建てたら、光の届かない部屋ができてしまう。プライバシーを考えると、やたらと窓もつけられないし…」。そこで家族会議を重ねて出した答えが、中庭のあるコの字型のプランだった。光と風を取り入れる中庭を家の中央につくり、隣家に接する開口部側は背の高いルーバー格子で目隠しする。この中庭を囲むようにダイニングとキッチン、畳コーナー、リビングを配置し、ドアのないオープンな廊下でつなぐというアイデアだった。「おかげで家中が明るくて風通しも抜群。しかもキッチンに立つと、廊下を通して家中が見渡せるんです。それは、家事をしながらでも、帰宅した子どもたちの顔を確認したいという妻の希望でもありました」。さらに、玄関からリビングに直接入る動線とは別に、シューズクロークを通ってキッチンに出られる動線を設定。こうしてスタイリッシュなパブリック空間と、自由にくつろげる家族の空間の両立に成功している。
1階 | 75.50㎡(22.83坪) |
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2階 | 71.50㎡(21.62坪) |
PH階 | 16.50㎡( 4.99坪) |
延床面積 | 147.00㎡(44.46坪) |
「実は、この土地の風通しなんかも事前に調査してもらって、窓の角度や高さ、大きさなども調整してもらいました。最初に敷地で悩んだおかげで、敷地の個性を徹底的に活かそうということになって…」。さらにWさまがこだわったのが、窓からの景色。たとえば、ダイニングから対角線上にある畳コーナーの先にはモミジを植えて季節感を演出。中庭の向こうには、学校から帰ってきた子どもたちの様子が見える。また、家族が集まるダイニングには、ランドセルや図鑑などもしまえる収納棚とカウンターを設けたファミリーライブラリーを設置。「カウンターは、子どもがイスに座った時に、立ったままの妻や私と目線が合う高さにしてもらいました。おかげで家族みんな、ほとんどの時間をここで過ごすようになりました」。
食器や調理器具はキッチンカウンター背面の「隠せる収納」に、食品のストックは勝手口につながる「パントリー」に、そして掃除機などのかさばるアイテムは奥行きのある「大型収納」にと、機能的なキッチン収納には奥さまのアイデアが活かされています。
小屋裏(天井と屋根の間にできる空間)を活かした、大型収納スペース「天空間」には、クリスマスツリーや五月人形などの季節物を収納しています。熱がこもりやすい小屋裏空間も、外断熱工法の採用で驚くほど快適。大切な衣類や思い出の品も安心してしまえます。
キッチンダイニングに、ファミリーライブラリーを設置。料理中のお母さんが、子どもたちと同じ目線で話せるように、カウンターの高さを調整。奥には在宅ワークにも対応可能なパソコンコーナーも。
子どもたちが帰ってすぐに手を洗えるように、シューズクロークの隣に洗面台を設置。中庭に面して明るく、キッチンにいても中庭ごしに見えるため、お母さんも安心です。
Wさま邸の浴室は2階にあります。「ベランダに干すなら、洗濯機は2階にあった方が便利でしょ?」大きな窓からたっぷり光と風が入る洗面は、部屋干しにも最適。2階の廊下と合わせてたっぷり6mも確保された部屋干しスペースは、梅雨や花粉の多いシーズンに大活躍しています。
階段から続く、ちょっと長めの2階の廊下。落ち着いた壁色と間接照明にして絵画を飾り、まるで美術館の回廊のよう。就寝前に気分を落ち着けるための演出です。