厚生労働省が2016年に出した資料『アレルギー疾患の現状等』では、とりわけ若年層を中心に、花粉症やアレルギー性鼻炎、喘息などのアレルギーを発症する人々が、近年急速に増えていると報告されています。いまや、私たちの2人に1人はアレルギーという時代です。
体内に取りこむ物質の83%が空気だということはご存じですか?そのうち「室内空気」が大半を占めており、飲み物や食べ物と比べても大量に空気を吸いこんでいます。特に、自宅で過ごすことの多い子どもやお年寄りにとっては、住まいの「室内空気質」が体調や健康に直接影響を及ぼすことからも自宅の空気環境にこだわることが注目されています。
乾燥などから皮膚のバリア機能が低下し、皮膚の水分が失われます。この傷ついた状態の皮膚についたものが原因で、アレルギーが発症するメカニズムを「皮膚感作」といい、喘息や食物アレルギーにも関係するといわれています。皮膚のバリアを正常に機能させるためには、「室内の乾燥」をどう抑えるかが重要なカギとなります。
肌への配慮
皮膚のバリア機能を正常に保つためのポイントは、
住まいの湿度をコントロールすることです。
アレルギー患者さまの成長とともに、その原因と症状が変化していく「アレルギーマーチ」。特に小児期の患者さまは、食物アレルギー、アトピー性皮膚炎、アレルギー性結膜炎、気管支喘息など、つぎつぎに連鎖していく傾向にあり、いつ、どのようなアレルゲンに対して新たに反応を示すかが明確にわかっていません。
成長への配慮
アレルギーの原因と症状は、成長とともに変化します。
室内のアレルゲンやVOCに長期的に対処します。
空気中のアレルゲン物質の体内への侵入と接触頻度を減らすこと。
そのためには、室内の空気を常にクリーンな状態に保つこと。
室内の湿度を快適にコントロールすること。
「住まい」にできることは、こうした室内空間の環境整備だと考えたからです。
住宅全体の構想・設計、採用する一つひとつの建材に至るまで、
科学的な見地から追求しました。
家族が安心して暮らせる毎日のために。